DAF(ダフ)は自分の話し声を聞きやすいように変え、遅らせて聞く装置です。
この装置で聞くと自分の声が山彦のように聞こえます。これを吃音者(以後、ことばの不自由な人ということにします)の吃音の軽減や流暢な話し方の訓練に最初に用いられたのは1950年代ですが顕著な成果が見られなかったので普及しませんでした。
ここ10年ほど前からDAFの改良型(Alternated DAF)の研究が進み、アメリカではセラピー(治療)に使われています。
この装置を使った研究はアメリカでは年に数件あり、ことばの不自由な人、一人について吃音の数がこの装置を使う前の60%から75%が改善されたという報告もあります。
カナダではこの方式を使った装置をDSA(ディジタル・スピーチ・エイド)と名づけ研究が進められていますが、ことばの不自由な人の中の60%に効果があったという報告があります。
現在、メーカーに携帯用の装置を製品化し、安く市販していただくように依頼しているところです。
なお、自宅で訓練に使えるソフトがインターネットからダウンロードできます。ダウンロードの仕方やソフトの使い方は「DAF効果のあるソフトの紹介」で説明しています。
DAFの効果は、アメリカの研究によりますと、吃音者の1/3に顕著な効果があり、1/3はやや効果が見られ、残りの1/3は効果が無いか、むしろ吃音がひどくなると言われています。これは吃音の原因が一つでないことを意味しています。
吃音は言葉を作りだし,うまく話す発音器官の運動までの経路で、うまく機能しないところがあるためでです。
DAFが吃音の矯正に役立つ理由
短い遅れ時間を使った場合
50ms(1秒の1/20)から75msの遅れの場合はエコー(山彦)効果によるためだろうと言われています。大勢の人と唱和したときに似た効果が考えられます。
長い遅れ時間の場合(100msから250ms)
1秒の1/10から1/4の遅れの場合は、自分の声を聞きながら注意深く話をする練習になり、誤った発声(吃音)を正しい発声にするための発話の再学習を行うことを目的にしています。詳しいことは論文の紹介「吃音軽減のための音声フィードバック装置について」をご覧ください。